
医療や介護の現場で活躍する准看護師は、看護師を支える重要な役割を担っています。近年、准看護師の働き方や待遇に関心を持つ方が増え、「准看護師の年収はどれくらいなのか?正看護師との差は?将来性は?」といった疑問を抱く方も多いでしょう。本記事では、准看護師の平均年収やボーナスの実態、地域や勤務先による給与差、さらに正看護師との年収比較まで、公式統計データを交えて詳しく解説します。加えて、資格取得や転職などによるキャリアアップ戦略、業界の最新動向と将来性についても言及し、准看護師として収入を向上させる具体的な方法を考察します。また、読者の疑問に答える形でよくある質問(FAQ)も用意しました。准看護師として働く方やこれから目指す方が、今後のキャリア形成に役立てられるよう、できるだけ分かりやすくまとめています。
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まず、准看護師という資格について基本情報を押さえておきましょう。准看護師は、看護師と同じく患者のケアや診療の補助を行う医療職ですが、その資格は各都道府県知事が発行する免許によって認められます。一方、いわゆる正看護師(看護師)は国家試験に合格して厚生労働大臣の免許を受ける国家資格です。この違いから、准看護師は法律上「医師もしくは看護師の指示の下で」業務を行うことと定められており、正看護師に比べて業務範囲に制限があります。
准看護師になるには、都道府県指定の准看護師養成所で所定の課程(多くは2年間)を修了し、各都道府県が実施する准看護師試験に合格する必要があります。その後、知事免許を受けて晴れて准看護師として働くことができます。仕事内容は正看護師と基本的に共通する部分も多く、病院やクリニック、介護施設などで患者の看護や介助、診療補助を行います。ただし、前述のとおり必ず指示の下で働く点が正看護師との大きな違いです。
では、本題である准看護師の年収について概観していきましょう。准看護師の平均年収はおおむね400万円前後と報告されています。厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によれば、常勤准看護師の平均年収は約418万円、平均月給約29.6万円に加え、年間賞与約62.7万円という内訳となっています。月給ベースでは手当等を含んだ金額であり、ここから税金や社会保険料が差し引かれると手取りはおよそ21万円前後になります。これは額面の約70~80%程度が実際の手取り収入となる計算です。
この平均年収418万円という水準は、日本の全職種平均と比較するとやや低いものの大きくは見劣りしない数字です。全給与所得者の平均年収が約443万円であることを踏まえると、准看護師の収入はそれより少し下回る程度に位置しています。つまり、准看護師の収入は国内平均とほぼ同程度であり、大きく下回るわけではありません。
もっとも、この418万円という数値はあくまで平均値であり、経験年数や勤務先の種類・規模、勤務地域などによって実際の年収には大きな幅があります。次章では、年収の詳細な内訳や地域差、働き方の違いによる影響など、平均値の裏にある実態を掘り下げて解説します。

前述したように、准看護師の平均年収は約418万円(常勤)とされています。この内訳を改めて整理すると、月給(基本給+各種手当)が平均約29.6万円、賞与(ボーナス)が年約62.7万円となります。賞与62.7万円は月給の2ヶ月分強に相当し、夏季・年末の年2回支給されるボーナスとしては平均的な水準と言えるでしょう。
実際の給与明細上では、月給には基本給のほか夜勤手当や資格手当、皆勤手当、通勤手当などが含まれます。一方、賞与は勤務先の業績や個人の評価によって増減があるものの、病院勤務の場合は年間約2〜4ヶ月分程度が支給されるケースが一般的です。例えば月給30万円の准看護師であれば、年間賞与は合計60~120万円ほどとなり、年収ベースでは360~420万円前後となります。
また、上記は額面の金額であり、ここから所得税や住民税、社会保険料(健康保険・年金・雇用保険)が天引きされます。差し引かれる額は個人の扶養状況などで異なりますが、手取り額は額面の70~80%程度が目安です。平均月給29.6万円の場合、手取りは約21万円前後となります。賞与についても同様に税金等が控除されるため、実際に受け取る金額は支給額よりも少なくなります。したがって、求人票などに記載される給与(額面)を見る際には、「手取りではもう少し少ない」点を念頭に置く必要があります。
なお、准看護師の平均年収水準は過去10年間ほぼ横ばいで推移しています。2010年代から直近まで、概ね399万~419万円という狭い範囲で推移しており、大幅な増減は見られません。賃金水準が停滞気味である背景には、医療・介護業界の給与水準全体の伸び悩みや、物価上昇に対する賃金の追いつかなさといった問題も指摘されています。しかし近年は看護職の処遇改善策も進められており、この点は後述する「業界動向と将来性」で詳しく触れます。
准看護師の年収は、働く地域(都道府県)によっても大きく異なります。都市部か地方か、地域の経済水準や医療需要の差が給与水準に反映されるためです。厚生労働省の調査データを都道府県別に見ると、平均年収が最も高い地域と最も低い地域では、実に約150万~200万円もの開きがあります。一般に大都市圏では給与が高く、地方ほど低い傾向が見られます。
具体的な例を挙げると、平均年収が高い上位県は千葉県(約509万円)、山梨県(約507万円)、兵庫県(約492万円)などが報告されています。一方、低い下位県では宮崎県(約312万円)、長崎県(約313万円)、青森県(約322万円)などが挙げられます。以下に都道府県別の平均年収上位・下位の一例をまとめます。
平均年収が高い都道府県(上位3位)
| 都道府県 | 平均年収(約) |
|---|---|
| 千葉県 | 509万円 |
| 山梨県 | 507万円 |
| 兵庫県 | 492万円 |
平均年収が低い都道府県(下位3位)
| 都道府県 | 平均年収(約) |
|---|---|
| 宮崎県 | 312万円 |
| 長崎県 | 313万円 |
| 青森県 | 322万円 |
このように、千葉県など首都圏近郊の地域で平均年収が高く、反対に宮崎県など地方圏で低い傾向が顕著です。地域差が生じる要因としては、各地域の物価や生活コスト、医療機関の規模や数、さらには最低賃金水準の違いなどが挙げられます。都市部では大規模病院が多く夜勤などで手当がつきやすいこと、また人件費相場自体が高いことが給与水準を押し上げています。一方、地方では給与水準は低めですが、その分生活費も都市部ほどかからない場合が多く、一概に「地方勤務が不利」とも言い切れません。
勤務地を選ぶ際には、単に給与額の多寡だけでなく、その地域の生活環境や物価水準を踏まえた実質的な暮らしやすさも考慮することが大切です。たとえば年収が多少低くても家賃相場が安ければ手元に残る可処分所得は大きく変わらないこともあります。逆に高給与でも生活費が高ければ苦しい場合もあります。給与と生活コストのバランスを見極め、自分に合った勤務地を検討すると良いでしょう。
准看護師の年収は、働き方や勤務先の種類によっても違いが生じます。ここでは主な勤務形態(常勤・非常勤)や就職先の種類による傾向を見てみましょう。
まず、常勤(正職員)としてフルタイムで勤務する場合、前述の通り平均年収は約418万円程度が一つの目安になります。これに対して、パート・アルバイト勤務の准看護師も存在します。パート准看護師の給与は基本的に時給制で、平均的な時給は約1,400円程度からスタートし、派遣などでは1,600円程度になることも多いとされています。特定のスキルや経験がある准看護師の場合、時給2,000円以上の求人が出る例もあり、高時給で働くケースもあります。ただしパート勤務は労働時間が短い場合が多いため、年収換算すれば常勤に比べて低く抑えられる傾向があります。扶養の範囲内で働く場合は年収130万円未満に調整する人もいるなど、ライフスタイルに応じて選択されています。
次に勤務先の種類による年収差です。准看護師は病院のほか、クリニック(診療所)、介護老人保健施設や特別養護老人ホーム等の介護施設、美容クリニック、企業の医務室など多様な職場で働いています。それぞれの職場ごとに求められる勤務形態や役割が異なるため、給与水準にも違いがあります。
病院勤務:夜勤を含む交替制勤務がある病院勤務の准看護師は、年収が比較的高めになる傾向があります。平均的には年収420万~480万円程度の範囲に収まることが多く、夜勤手当や時間外手当が加算される分、日勤のみの職場より収入が上乗せされます。特に24時間体制の総合病院では夜勤回数も多く負担は大きいですが、その分手当も充実しやすい環境と言えます。
クリニック・診療所勤務:外来診療が中心で夜勤のないクリニックでは、勤務時間が規則的でワークライフバランスは取りやすい一方、給与水準は病院より低めです。年収は概ね330万~380万円程度が目安とされ、小規模なクリニックでは看護業務だけでなく受付や雑務を兼務する場合もあり、役割は広いですが給与面では大病院ほど手当が期待できません。
介護施設勤務:介護老人保健施設や有料老人ホームなど介護系施設で働く准看護師は、夜勤がある施設も多いものの医療行為が限定的なこともあり、年収はおおよそ370万~430万円が一般的です。介護施設では利用者の健康管理や日常看護が中心で、急性期医療の現場に比べると安定した業務と言えます。ただし人員体制によっては夜間オンコールや宿直対応が求められることもあり、その場合は手当がつく分収入が増えることになります。
美容クリニック勤務:美容外科や美容皮膚科などのクリニックでは、特殊な施術介助やカウンセリング業務なども求められるため比較的高めの給与設定となる傾向があります。年収は400万~470万円程度とされ、患者の美をサポートする専門知識が必要な分だけ処遇も手厚い職場が多いようです。
企業内医務室・その他:製薬会社や企業の医務室で働くケース、あるいは訪問看護や健診センターなども准看護師の活躍の場です。企業内看護師は日勤のみで土日休みといった条件が良い反面、給与水準は企業や業界によってまちまちです。一般に病院勤務と同程度かやや低いくらいの場合が多いですが、求人の母数自体が少なく、求められる経験も高いため競争は激しくなります。
このように、働く職場や働き方によって准看護師の年収は大きく変動します。自分の重視する働き方(収入重視か、生活との両立重視か等)によって最適な職場は異なります。例えば「多少忙しくても夜勤のある病院でしっかり稼ぎたい」のか、「収入は低めでも規則的な日勤で家庭との両立を図りたい」のか、といった点で選択肢が変わってくるでしょう。求人情報を比較する際は、年収レンジだけでなく勤務形態や手当の有無、勤務環境も含めて総合的に判断することが重要です。
次に、准看護師と正看護師(以下「看護師」)の年収差について見てみましょう。結論から言えば、看護師のほうが准看護師より年収は高い傾向にあります。その差は統計上およそ80万~100万円前後とされています。
厚生労働省の調査によると、看護師の平均年収は約508万円、准看護師は約418万円で、その差は約90万円でした。別のデータでは看護師平均約488万円、准看護師約410万円という報告もあり、いずれにせよ准看護師の年収は看護師の約80%程度にとどまっています。年代別に見ても大きく変わらず、20代~50代の各年代で准看護師は看護師の7~8割程度の収入水準にとどまることが確認されています。
なぜこのような差が生じるのでしょうか。背景には資格の違いによる職域の差があります。看護師は国家資格であり、医師の指示を受けずに自ら判断して患者ケアを行うことが認められるなど、准看護師より広範な業務を担います。また、看護師は病棟での夜勤業務にもフルに入るケースが多く、夜勤手当が収入に加わりやすいです。これに対し、准看護師は前述のとおり指示下での業務に限られるため、特に夜勤については配置しない職場もあります。夜勤手当の有無は年収に大きく影響するため、夜勤の少ない環境で働く准看護師はどうしても給与面で不利になりがちです。
さらに、昇進・役職の面でも差があります。看護師は資格要件を満たすため、主任看護師や看護師長などの管理職ポストへの道が開かれています。当然、管理職に就けば役職手当もつき年収は上昇します。一方、准看護師は正看護師の指示下で働く立場のため、管理職ポストに就く機会はほとんどありません。このキャリア上限の違いも、生涯年収で見ると大きな差となって現れます。ある試算では、准看護師の生涯賃金は約1億9,300万円とされ、全職種平均(約2億1,000万円)より低いだけでなく、正看護師に比べても低くなると報告されています。若いうちに正看護師資格を取得しておくことで、生涯に得られる賃金が大きく上回る可能性があるとも指摘されています。
以上より、収入面では正看護師の方が有利であることは明らかですが、現場では准看護師も看護チームの一員として価値ある役割を果たしています。准看護師から正看護師へキャリアアップする道も用意されていますので、次章ではその方法と年収アップへの効果について解説します。

准看護師として年収を向上させるための最も有効な戦略の一つが、資格を取得してキャリアアップすることです。特に、准看護師の方が正看護師の資格を取得することは、収入面・キャリア面の両方で大きなメリットがあります。
准看護師から正看護師になる方法としては、看護師養成所(看護専門学校や短期大学など)に進学し、必要な課程を修了したうえで看護師国家試験に合格するルートが一般的です。准看護師の資格を持っている人向けに、2年間で看護師資格を取得できる「進学コース」も各地の看護学校に設けられています。加えて、実務経験が7年以上ある准看護師の場合、通信制の看護師養成課程で働きながら学ぶことも可能です。働きつつ資格取得を目指すハードさはありますが、若いうちに正看護師資格を取得できれば将来的な昇給・昇進のチャンスが格段に広がります。
資格取得によるメリットを整理すると、以下のようになります。
以上のように、正看護師へのキャリアアップは准看護師の収入向上策として最も効果的といえます。特に若い准看護師の方には、生涯年収まで視野に入れて早めに正看護師資格取得を目指すことが推奨されています。
もちろん、資格取得以外にも日々の業務でスキルアップを図ることは重要です。例えば、「救急看護に強い」「透析看護の経験が豊富」など専門的なスキルや経験がある准看護師は、そうでない場合に比べて求人市場で高く評価され、高給与のオファーを得やすくなります。また、接遇スキルやリーダーシップを身につけていれば、同じ准看護師でも役職手当をもらったり昇給しやすくなったりすることもあります。日々の自己研鑽によって専門性を高めることも、長い目で見れば収入向上につながる戦略と言えるでしょう。
もう一つの現実的な年収アップの方法が、より待遇の良い職場へ転職することです。現在の職場の給与水準が業界平均より低かったり、昇給が頭打ちだったりする場合、思い切って転職することで収入が大きく改善するケースもあります。
転職による年収アップを成功させるポイントの一つは、情報収集です。看護職専門の求人サイトや人材紹介会社を活用し、複数の求人情報を比較しましょう。求人票には月給○○万円、賞与○ヶ月分など給与条件が明記されています。例えば「夜勤あり病棟勤務:月給35万円~(諸手当込)、賞与年間3ヶ月」といった求人であれば、年収見込みは約35万円×12ヶ月+35万円×3ヶ月=525万円程度となり、現在の年収より大幅アップが期待できるかもしれません。反対に「日勤のみクリニック:月給22万円~、賞与年2ヶ月」という求人では年収見込み約330万円と低めですが、勤務負担が軽いなど別のメリットがあります。このように条件を見極め、自身の経験やスキルを的確に評価して、交渉や転職活動を行うことが重要です。
また、事業所の規模にも注目しましょう。先述したように、従業員規模の大きな病院ほど平均年収が高い傾向があります。実際、従業員1,000人以上の大規模病院では准看護師の平均年収が最も高く、100~999人規模や10~99人規模の施設と比べても明らかに有利な給与体系が見られます。より大きな規模の病院や組織に移ることは、給与アップの一つの手段と言えるでしょう。
転職活動においては、自身の経験やスキルを的確にアピールすることも重要です。准看護師として培った技術や担当してきた業務(例:夜勤リーダー経験、特定科での勤務経験など)を履歴書や面接で伝えることで、採用側に「即戦力」と判断され、より好条件のオファーが引き出せる可能性があります。必要に応じて看護系の転職エージェントに相談し、年収交渉などのサポートを受けるのも良いでしょう。
最後に、現在勤めている職場で昇給交渉をする選択肢もあります。人事考課のタイミングで実績をアピールし、ベースアップや役職手当の付与を打診することは決して悪いことではありません。ただし医療機関は給与テーブルが決まっている場合も多く、個別交渉で大幅昇給は難しいケースもあります。その場合は前述のように転職による環境変更も視野に入れ、柔軟にキャリアを考えてみると良いでしょう。総じて、資格と職場環境の両面からアプローチすることが年収アップの近道と言えます。
准看護師を取り巻く業界の動向や将来性についても押さえておきましょう。日本の社会は超高齢化が進んでおり、医療・介護分野における看護職需要は今後も高水準で推移すると見込まれています。慢性的な看護師不足は長年の課題であり、准看護師も貴重な戦力として各現場で求められ続けるでしょう。つまり、雇用の安定性という観点では准看護師の将来性は高いと言えます。
一方で、資格制度の面では「准看護師制度の在り方」が議論されることもあります。歴史的に見ると、准看護師制度は戦後の看護師不足を補う目的で創設された経緯があり、近年では正看護師資格へ一本化すべきとの意見も一部にあります。ただし現時点で准看護師制度がすぐに廃止される動きはなく、むしろ現場の人手不足から新規養成も続けられている状況です。つまり、当面は准看護師として活躍し続ける場は確保される見通しです。
給与面の動向については、ここ数年で国による看護職員処遇改善策が実施されている点に注目できます。政府は看護師を含む医療従事者の賃上げを推進しており、臨時の補助金や診療報酬改定による処遇改善策が講じられています。これらの政策により、准看護師を含む看護職全体の収入も底上げされつつあります。
さらに、令和6年度(2024年度)の診療報酬改定においても医療従事者のさらなる賃上げが議論されており、将来的には2~3%程度の賃金アップを目指す方針が示されています。実際の賃上げ幅や対象職種は各医療機関の裁量による部分も大きく、どの程度准看護師の給与に反映されるかは職場によって差が出るでしょう。それでも国を挙げて処遇改善に取り組んでいる流れは確かであり、中長期的には准看護師の収入も緩やかに上昇していく可能性があります。
まとめると、准看護師の将来性は需要面では安定して高く、処遇面でも改善傾向にあると言えます。もっとも、キャリア長期的に見れば正看護師資格を持つ方が選択肢も広がり有利なのは前述の通りです。将来的な看護体制の変化(例えばチーム医療の推進やタスクシフトの拡大)によっては、准看護師の役割にも変化が求められるかもしれません。常に業界動向にアンテナを張り、自身のスキルアップを続けることで、どんな環境下でも必要とされる存在であり続けることができるでしょう。

常勤准看護師の平均年収は約400万円前後です。厚生労働省の統計では約418万円(平均月給約29.6万円+賞与約62.7万円)という数字が示されています。この金額は諸手当込みの額面年収であり、手取りは税金や保険料を差し引いて70~80%程度となります。なお、この平均値はあくまで全体の中央値的な目安で、実際には勤務先の規模や地域、経験年数によって年収は300万円台から400万円台後半まで幅があります。
一般的に正看護師の方が准看護師より年収が高く、その差はおよそ80~100万円程度とされています。ある調査では正看護師約508万円に対し准看護師418万円で約90万円の差が報告され、別のデータでは正看護師488万円、准看護師410万円という結果もあります。いずれにせよ、准看護師の年収は看護師の約80%程度にとどまる傾向があります。
新人准看護師(20歳前後で資格取得した直後)の場合、年収は約250万~300万円台からのスタートが一般的です。年代別データによると、20~24歳の准看護師平均年収は約280万円となっており、月給にすると20万円前後+賞与という水準です。経験を積むにつれて、30代で300万円台後半、40代で400万円前後、50代で平均年収のピークに達する傾向が見られます。
准看護師の年間賞与額は平均して約60~65万円程度です。これは月給のだいたい2ヶ月分強にあたり、多くの医療機関では夏季・冬季の年2回に分けて支給されます。例えば月給が30万円の場合、賞与は年合計60~80万円(2~2.5ヶ月分)程度となるケースが多いですが、支給額は勤務先の業績や評価によって変動します。また、賞与にも税金や社会保険料がかかるため、実際の手取りは支給額の約8割程度となります。
夜勤手当は准看護師の収入に大きく影響する要素です。夜勤1回あたりの手当は病院によりますが概ね5,000~1万円程度が多く、月に4回夜勤を行えば月2万~4万円の手当が加算されます。年間では24万~48万円の増収に相当し、夜勤の有無で年収に数十万円規模の差が出るケースが見られます。実際、夜勤を含む交替制勤務の病院勤務では年収420万~480万円程度となり、夜勤なしの日勤のみの勤務と比べても明らかに高水準です。
大きく分けて二つの方向性があります。一つは資格取得によるキャリアアップ、もう一つは職場選びや転職による待遇改善です。可能であれば正看護師の資格を取得することが最も確実な年収アップ策となります。正看護師になれば基本給や手当が増え、昇進の機会も広がり、長期的には生涯年収に大きな差が出るとされています。また、現職でスキルアップや昇給交渉を行う、もしくは条件の良い職場へ転職することも効果的です。